プロジェクトの役割期待

発達障害に関わって6年目を迎えます。このプロジェクトは2016年に構想し2017年に立ち上げました。

発達障害のある人たちと接していると、自身の障害特性に向き合いながらも、職場で様々な努力をしている様子を伺います。
職場の上司や同僚とのコミュニケーションが上手くいかず、誤解される場面も少なくありません。
本人自身は相手にどのような印象を持たれやすいのかわかっているので、そのもどかしさは想像以上です。

私自身は、理解するための努力は支援する側にこそ必要と思いながら、ずっとトライ&エラーをしています。メンバーと向き合うなかで、傷つけあったり、罵倒されたり、いろんなことがあり、このプロジェクトを辞めようかと何度も悩むことがありました。このプロジェクトはメンバー一人ひとりの成長の機会であるとともに、講師の方々の多くの気づきを得る学びの場にもなっています。

プロジェクトにおいて障害特性にあったコミュニケーション方法を考える中で、結果としてその人に合った書く・話すための能力や表現力がこれまで以上に身につきました。また、日々の生活でも他者に対して表面的なことで判断せず、深く洞察するようになりました。支援する/教えるという立場ではなく、ともに学ぶという姿勢が大切であることをあらためて感じています。

定型発達の人が中心の企業社会の中で、発達障害のある人がキャリアップを目指すというのは、とてもチャレンジングなことだと思います。

しかしながら、日々、彼ら、彼女たちと接する中で、その苦労や苦悩と向き合い、試行錯誤を繰り返している姿を見ると、いつか多くの方が活躍するときが来ることを確信します。
参加者の一人がこのプロジェクトを「教室で勉強している小鳥が、一回り成長して帰ってきて、そこで羽を休めて、新しいことを学んでまた外に飛んでいく」と表してくれました。

自分の強さや弱さに向き合い、自身を鼓舞して前向きに生きようとしている人たちを応援し、疲れた時はいつでも戻って来られるような居場所として、このプロジェクトはキャリアアップしたいと願う人の巣箱であり学び舎でありたいと思っています。
そして、ここから巣立っていく人たちの足跡が、後に続く人たちの道標になっていくことを願っています。