ビジネススキル基礎講座」は、毎回3時間、1回3コマの講義で構成しています。「仕事を円滑に進めるために知っておいたほうがよい知識」と「ビジネス手法で用いられるフレームワークを学ぶ」を基本講座として、4人の専門家による講話(レクチャー)を加えた内容となっています。

1年目の目標(知るステージ)

標準を知り、自身を知り、社会人として必要最低限の基礎力を知る・身につけることにチャレンジする

<重点課題>言語化スキルを身に着ける

プログラム(1年目)の構成要素

職場での対応を学ぶ

障害者雇用を取り巻く環境
障害者雇用に密接に関係する法令として、本講座で障害者雇用促進法、障害者差別解消法、障害者虐待防止法の3つを取り上げて、簡単に解説します。特に、総合支援法と雇用促進法での障害の範囲の置き方の比較や雇用義務、算定対象、支援対象(当事者への支援、雇用主への助成)、手帳の種類とその分類、障害者雇用における障害の程度と雇用形態により雇用数のカウントの仕方が違うことや等級区分、障害者の雇用の実情などを交えて紹介します。

業種、職種、ジョブ・ディスクリプション(職務記述書)について
一般的な業種や職種を紹介し、ジョブ・ディスクリプションの内容や実際の求人例、職種の具体的な内容を解説します。ハローワークの求人票を見る際の他、現在の自分の立ち位置の確認となります。

合理的配慮と働きやすさ~就業好事例から~
2016年(平成28年)に施行された障害者雇用促進法法改正のポイント、合理的配慮の提供義務、合理的配慮の具体例、プロセスを説明します。また、実際の事例をいくつか紹介して、個々の特性や課題に対してどのような対応が必要かを考える機会にしています。また、職場定着やキャリア開発に際して、どのように職場で対処していけばいいのかを説明します。

適性に合う仕事を考える
発達障害のある人が一般的に向いていると言われている仕事を障害特性(認知特性)の視点で説明し、実際のミスマッチ事例を紹介しながら、具体的にどの点に問題があったのか、どのようにキャリアチェンジしていったのかを解説します。

相談するスキル
発達障害のある人が報告・連絡・相談を行う際に注意すべき具体的な対処の方法を紹介し、実際の相談事例やメールのやりとりなどを解説します。

できること苦手な事を整理する
発達障害のある人の苦手なことを障害特性から解説し、イマジネーションの不足、メモが取れない、イベントの段取りが出来ないなどの苦手なタスクの事例や対処方法を紹介します。

クレーム対応、トラブルへの対応
クレーム応対について事例を用いて、心情理解・お詫び、原因・事実確認、代替案・解決策の提示、再度のお詫び、感謝の解説を行います。
実際にクレームを受けた時の相手からの聞き方や怒りなどを和らげるための具体的なクッション言葉を紹介します。

適切な表現について
ビジネスシーンにおいて、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類の使い分けや、お客様との会話や謝罪の場面での具体的な事例を紹介しながら学んでいきます。
また、発達障害のある人が知っておくとよい、コミュニケーションの4つのタイプのひとつである「アサーティブなコミュニケーション」の具体的な方法について紹介します。

スキルトレーニング「言葉にする力を身に着ける」

キャリアアップ創出プロジェクトでは、「言葉にする力(言語化スキル)」を、①頭の中にあることをアウトプット(話す・書く)すること、②わかりやすい内容(構造化)にすること、③相手にあった(相手が理解できる)言葉を使うこと、と定義しています。料理に例えてみると図6のようになります。このうち、ビジネススキル基礎講座では、わかりやすく書く・話すための②「話の内容を構造化するスキルの取得」を目指し、実際にビジネスの現場で使われているフレームワークを活用して課題に取り組んでいます。

<講座のテーマ>

3分間自己紹介
広報業務の実際と見えてくる必要なスキル「伝えるフレームワークを身に着ける」
目標を立てる「目標管理シートの役割を知る」
リスク管理の本質を知る「自身の周囲のリスクの見える化と対処法を身に着ける」
評価と処遇に、自己評価シートの記入の方法「自身の成果を正しく伝える」
プロジェクトマネジメント「P-D-C-A、段取り力を身に着ける」
マーケティング「自分の強みを言葉にしてみる」
プレゼンテーションマネジメント「誰に対して何をどのようなかたちで伝えるかを実践する」
クリティカルシンキング「そもそも力を身に着ける」
ロジカルシンキング「情報整理のフレームワークを身に着ける」

特別講義(4名のゲスト講師)

「合っている仕事とはどういうことなのか?」
「キャリアをデザインするために大事なこと」
「人事担当役員に会社とはどういうものかを聞く」
「障害者採用について聞く」

※初回(3分間自己紹介)と最終回(1年間のまとめ)で各人に発表をしていただきます。

グループワークを主体としたアウトプットトレーニング

当講座では、その日に学ぶビジネスフレームワークを活用し、「自分のこと」を言葉にする、という発表をグループワークの中で行います。
ただ、特性上の得手不得手に配慮し、発表は任意です。一律的な対応とはせず、自分のペースで参加できることを大切にしています。グループワークの進行役、書記やとりまとめ役はメンバーの自主性に任せ、選出します。特別なことをしているわけではありませんが、さまざまなビジネスの手法を使い「自分のこと」を、自分のペースで考える・書く・話す、を繰り返し行っています。
発達障害のある人の中には、グループワークが苦手な人が多い印象がありますが、特性を理解してくれる仲間に囲まれた環境であれば、無理のないペースで自身の認知特性に応じたコミュニケーションが行えるため、さほど問題もないようです。
また、人前で話すのは苦手、話すことができても上手く話せない、という方も多いですが、ほとんどのメンバーが話す機会を積極的に希望していることも特徴的です。グループワークの中で役割分担を決める際も、お互いに顔を見合わせ沈黙してしまうようなこともなく、スムーズに決めることができています。

今年度の対象

二期生(学び残しでのゼロ期生・一期生の参加可)

受講料:1000円

開催日程

●2019年4月~2020年1月の毎月第3土曜日、午後2時~5時

  1. 4月20日(土)
  2. 5月18日(土)
  3. 6月15日(土)
  4. 7月20日(土)
  5. 8月17日(土)
  6. 9月21日(土)
  7. 10月19日(土)
  8. 11月16日(土)
  9. 12月21日(土)
  10. 1月18日(土)

開催場所

〒160-0022 東京都新宿区新宿1-5-4 YKBマイクガーデン 東京在宅サービス3階会議室

<会場までの道筋>

https://www.navitime.co.jp/poi?spt=00011.030111856

●新宿および新宿三丁目から

●7丸の内線「新宿御苑前」から