ごあいさつ

高齢者問題、少子化問題など、現在の日本が抱える大きな問題が山積しています。それを解決するために、政府は毎年大きな予算を組み、今ある社会資源を活用して、その解決を図っていますが、それでも社会的弱者の支援の現場では、制度・政策や支援の網からこぼれる医療・福祉・教育の問題の解決のために、多くの人が知恵を絞り、問題解決のための奔走している姿があります。.

つむぐびとプロジェクトは、現状の制度や政策で解決できない問題を「日常生活」のなかで発見し、独自の文脈で捉え直し、解決策に向けたアイディアや方法を開発し実践している当事者や異分野多職種の人々を「紡ぎ」、更に大きな課題を解決する「協働」を作り上げることを目的に2014年にスタートしました。(10年プロジェクト)

第1ステージでは、これらの問題意識を持ち、認知症、がん、難病、介護、病児・障害児者、定形外家族・LGBT、不登校・ひきこもりの問題や家族、地域、学校、企業などのセーフティネットから毀れる社会的問題の解決に向け各分野で活躍中の企業人,社会福祉関係団体職員、学識経験者、医療者、介護職、当事者、支援者、等が,それぞれの経験を通じた本質的な課題を伝えることで、経験知を共有し、小さな協働を大きな協働につなげていくことからはじめました。

1stステージの成果とプロジェクトの果たすべき役割

対象分野を特定せず、様々な試行錯誤の事例を共有し、その中から支援方法や課題解決のヒントを探ることによる学びと連携

  • 困難を抱える当事者を含めた家族の支援必要な医療・教育・福祉分野の学び
  • プロジェクトを通じた学びと支援のネットワークづくり

当事者の日常生活視点で「生涯」という時間軸で起こりうる課題の解決に向けたプロジェクトの果たすべき役割

  • 人と資源をコーディネートできる人材を育成する
  • 既存の制度や政策で対応できない問題に向けて新しいかたち(サービス・ツール,仕組み)を生み出していく

第2ステージでは、これらの社会的課題の解決に向けた様々な実践、その試行錯誤を通じて積み重ねられるノウハウが、ソーシャルビジネスとして持続可能なものとして社会に還元できるよう、協働型のプラットホームの構築にチャレンジしていきます。

つむぐびとプロジェクト

代表  榎本 哲

ビジョン

1stステージ(2014年~2016年)

26回の定例会(毎月)を開催し、医療・教育・福祉分野の生活課題をテーマに研究者、支援者、当事者等、延べ35名が登壇

2014年「学びと連携」
上智生命科学研究所との共催:TSUMUGU”BITO”Projectの意義と役割、生命と倫理:上智大学生命倫理研究所紀要、2014
2015年「ケアの本質を考える」
上智学院の教職協働イノベーション研究「レンコンプロジェクト」との共催
2016年「小さな協働を大きな協働に」
上智学院の教職協働イノベーション研究「レンコンプロジェクト」との共催

2014年~2015年の定例会報告

2016年の定例会報告

2ndステージ(2017年~2019年)

「は・た・ら・く(社会参加)」の要素をテーマとした課題解決プロジェクトを立ち上げ、ソーシャルビジネスとして持続可能なものとしていくための協働型のプラットホームづくりにチャレンジしていきます。

2017年の定例会報告

当事者の語りの共通ワード

社会参加の要素

めざすもの

人とつながる、社会とつながる、
本人や家族のことで何等かの困りを抱えている当事者が
特性を活かし輝ける社会
インクルーシブな社会の実現

アクション

困りを抱えている当事者が、自らがアクションを起こし、
周りの人々と繋がり環境づくりを行う

期待される社会的成果

自己肯定感をもって生きることが出来る
働き方のバリエーションが増える
価値を生み出す働くかたち(種類)が増える